サークル:すぽんじ帝国がらくた少女)のページ


妄想いいんちょ!
刻淫ワルツ。


妄想いいんちょ!

サークル
2005.4.29 UP

五段階評価
お勧め度 ★★★
エロ度 ★★★
ゲーム性
シナリオ(ゲームデザイン) ★★
システム ★★★★

 ヒロインはネット中毒の妄想癖のあるオタクなメガネっ娘で、そのヒロインを中心とした日常描写のオムニバスが6本とおまけが1本。エッチシーンは全てヒロインの妄想です。

 「純愛?止めてくれ」「登場人物が聖人君主みたいな人ばかり?ケッ!世の中はそんな上等な人間ばかりじゃないぜ。人間は誰にでも聖と邪を併せ持っているもんさ」「お涙頂戴?狙ってやるなんざ虫唾が走るぜ」「長編?ボリュームがありゃいいてもんじゃないぜ」というように、最近の「純愛・長編・泣かせるシナリオ」というような一辺倒な風潮へのアンチテーゼとして果敢に逆方向に攻めてみた意欲作です。
 システムは、なんと言っても音声付FDDを実現しているのが凄い。色々なコマが動き回り、吹き出しや縦書きなど文字の表現も自由自在。さらにメッセージウインドウも大きさも自由自在で、そのメッセージウィンドウの右に配置されたコントロールメニューのデザインは洗練されています。映像的にもフィルム傷の影が映像に写るように見えるスクリプトを使って、映画的な味のあるシーンを演出したり、ウゴウゴルーガのように線画の線がうごめくCGも何気なく使われていたりして、細かいところにも気が抜けません。

 その意欲的な姿勢と吉里吉里としては最先端を行くシステムに支えられた作品の出来はというと、ヒロインがメガネっ娘という設定は良いとして「ネット中毒の妄想癖のあるオタク」という設定はエロゲーとしてはヒロインの魅力を損なうマイナス要素でしかないものばかりです。特に妄想というのは、どんな話を展開しても妄想だからで済ませるような使い方ができますが、そうような使い方は創作の手法としては安易すぎて評価に値しません。今作のように日常シーンからエッチシーンだけ妄想の世界に入って、エッチが終わると元の世界に戻るという形は夢落ちと言われるその手法のひとつで、最初から展開されてきた物語の世界のルールに縛らずに妄想が展開するためにプレイヤーを混乱させ易く、さらには妄想の世界に慣れてきたころには妄想が終わってしまいます。そして日常に戻ったときに、その妄想の世界は否定されますから、プレイヤーは元の物語の世界に復帰しなければならなくなるため、再度元の世界に意識を合わせる作業を強いられることになります。
 「作る方は簡単にやりたい放題できるのだろうけど、それにつき合わされる身にもなってくれよ」と主張したいところですが、それなら「妄想いいんちょ!」なんてタイトルをなぜ買ったのかと問い詰められそうです。このソフトを購入した動機は、実は幾つかのサークルから提供されている吉里吉里のプラグインを使っているということを知ったためでした。それによってどういう演出がされるか(できるか)に興味があったからで、妄想という設定にはかなりの引っ掛かりがあったのですが、それを覆すような新しい発想や表現にも期待していました。そして残念ながら期待は裏切られました。
 システム的なことに興味を持たない人には、毒にも薬にもならないような「しょうもないシナリオ」で終わるのかもしれませんが、ソフト製作者や吉里吉里などの知識を持っている人には、吉里吉里を使っている同人の作品としては最先端を行っていると思えるシステム上で「しょうもないシナリオ」が展開されるという受け入れがたい事象を突きつけられます。分かる人ほど悩みが深くなるわけです。逆に考えると、そういう意味ではネタになるソフトなのかもしれません。同人(吉里吉里)に詳しい知人がいたら勧めてみてはどうでしょう?ちょっと悪趣味かもしれませんが、その人の形容しがたい反応で楽しめるかもしれません。その結果として交友関係に問題が発生したとしても当方は責任を持てませんので、その点を予めご了承願います。

 システムと妄想についてばかり書いていて、あまり内容に関しては触れてきませんでしたので、そろそろ他の内容に触れたいと思います。シナリオはバカゲーでした。ギャグは2chネタとか入ってますが、基本的にお約束なギャグが多かったと思います。そうきたらこうボケるなきゃあかんやろうというようなベタなものなので、意表をつくような大爆笑というよりはクスリと笑うような小ネタです。登場人物達は笑いのネタになるように変わり者が多いのですが、人畜無害で憎めないキャラばかりでした。
 オムニバスという形式を生かしているかというと、そういうことでもありません。題材は高校生としてはありふれたもので、そういうものが実際の日常と同じようにダラダラと続きます。ヒロインの日常を短編でつづったものと思っていただければ間違いないでしょう。
 エッチシーンはCGの構図とかアニメーションのような動きとか卑語などを使ってかなり頑張っているのですが、ヒロインが前記のような設定であるために魅力が乏しいのでイマイチ盛り上がりません。そして処女にしては大胆すぎる痴女のようなテクニックを発揮し、いきなり感じまくる描写で妄想に入ったことが分かるので、それが止めになって冷めてしまいました。エッチシーン単体は評価できると思うのですが、ヒロインの設定や妄想というテーマに足を引っ張られて効果を十分に発揮していませんでした。

 最後に、作品の方向性や製作者の方の姿勢などについては、レビュー作成者の根拠のない推測を元にした上に脚色までされていることを明記しておきます。
DATA
発売日:2004.12.30(コミックマーケット67)
価格:2,100円(ショップ価格)
システム媒体:CD-ROM1枚
マニュアル2P
インストール279MB(NTFS)固定
CDレスプレイ可
システム:吉里吉里2/KAG 3
解像度:800×600(フルスクリーン可)
セーブ:なし
SOUND:個別音量調整可 音声リピート可 キャラ毎のON/OFF不可
スキップ:強制可
メッセージ:スピード調整可(4段階) オートモード(5段階) バックログ確認可
CG鑑賞:なし
シーン回想:通常(5+4+4+5+3+6=27)、エッチシーン(6)
音楽鑑賞:なし

STAFF(readme.txtから、敬称略)
・原画・背景・彩色:UNI0.5B(がらくた少女)
・脚本・スクリプト:だこば壱郎(frozen heart)
・ボイス:紅月ことね(VOICE GARAKUTA-BOX)

プレイ環境

Operating System: Windows XP Home Edition
       Processor: Intel(R) Pentium(R) 4 CPU 2.00GHz
          Memory: 736MB RAM
 DirectX Version: DirectX 9.0
 Display Devices: SiS 650_651_M650_740
  Display Memory: 64.0 MB
   Sound Devices: YAMAHA AC-XG WDM Audio

刻淫ワルツ。

サークル
ダウンロード販売DMM
すぽんじ帝国
2004.5.15 UP

五段階評価
お勧め度 ★★★★
エロ度 ★★★★
ゲーム性 ★★★
シナリオ(ゲームデザイン) ★★★★
システム ★★★★

 このレビューはオフィシャルサイトの修正ファイル(ver.040514)を適用したプレイを前提にしています。またcg mode 24/27、replay mode 26/27、ending 6/7という完全攻略していない状態でレビューしております。

 ボリュームはファーストプレイ1時間ぐらいで、何回も回収プレイを繰り返しながら最短で3時間ほどと思われます。再調教ADVというジャンルから抜きゲーを連想したのですが、実際には最愛の人を亡くしたヒロインとそのヒロインが好きな主人公が、ヒロインの最愛の人の突然の死から非日常的なエッチに雪崩れ込むというストーリー色が強いものでした。(朝昼の)日常シーンは調教から切り離されて和気藹々としたシーンばかりで調教シーンなどは出てきませんから調教物としては評価できませんが、ストーリー物としてのシナリオは評価できます。濃いエッチもストーリーも欲しいという方にはお勧めできると思います。

 起動した直後の印象は非常に良く、背筋がゾクっとしました。物悲しいBGMにメニューを選択する毎に鳴るベルの音がマッチしていて、音に関するセンスに感心しました。しかしプレイするうちに、その期待は裏切られます。何と言ってもBGMが4〜5曲しかないのが残念です。また起動画面で使っているBGMをもう少しあちこちで使ってゲーム全体のテーマ曲として使用して欲しかったですね。個人的にBGMを入れないという演出も必要だと思いますから、エッチシーンにBGMを入れないのは賛成です。

 今現在主流の1024×768の画面解像度で、Windowモード(640×480)でプレイするとディフォルトフォント(MSゴシック)ですと見づらいと思います。フォントは選べますので、見易いフォントに変えるかフルスクリーンにしてプレイしたほうがいいでしょう。

 立ちCGに影があるのは面食らいました。面白い手法だと思うのですが、その影が壁を背に立っているように立ちCGの直後にあるので、まるで背景を映画のようなスクリーンに映していて、登場人物がそのスクリーンの前に立っているために影が出来ているように見えます。劇中劇のような作品の演出として使われるのならば頷けるのですが、この作品のシナリオはリアリティを大事にしているように感じましたので、それには合わないと思います。

 システムは修正ファイル(ver.040514)を適用したため、非常に快適になりました。スキップは高速ですし、自動シナリオ送りがあり、バックログ確認ができて、音声リピートもあります。セーブはサムネイル付きで数も豊富なのですが、ロードはセーブした時点ではなく、シーンの最初に戻されてしまいます。これは吉里吉里2を採用しているソフトの殆どに見られる現象なので、吉里吉里2の問題なのかもしれません。また日常シーンの選択肢ではシステムのアイコン(セーブ・ロードなど)が表示されているのですが、エッチシーンの選択肢では消えてしまいます。かなり難易度が高いソフトなのでセーブ・ロードを繰り返すことになるのですが、肝心な箇所でそれが使えないために非常に不便でした。

 声優さんの演技ですが、声質としてはキャスティング上問題ないと思います。下手ではないので演出上は非常にプラスになっていると思うのですが、地味な演技をしているので特別萌える(燃える)とかはありません。個人的には卑語を沢山言っていただけましたので、ご馳走様でしたm(_ _)m

 シナリオは良かった。再調教というにはエッチシーンがあまり鬼畜ではありませんが、リアルで調教というとあんなものでしょう。従兄に調教されていたヒロインは、その従兄が突然死んでしまったことにより主人公にその代わりをしてくれるようにもたれかかってきます。主人公は幼馴染のヒロインが従兄とそんな仲になっているとは知らず、ヒロインを密かに好きだったために二重三重に傷つけられます。心は血塗れでズタズタになりながらも必死に堪えながらヒロインの期待に答えようとする。そんなストーリー中心のシナリオでした。色々なエンドも簡単なハッピーエンドに逃げるようなところもなく、むしろそんなエンドは例外扱いなのも好感を持てます。エッチシーンの選択肢により、流れとしてとしてこうなったという感じです。個人的は激動の数日を共にしたことにより、夫婦になるよりも深いところで心がつながったように感じられた『結末・永遠』というエンドが好きになりました。

 エッチシーンは調教というよりは普通よりエスカレートしているエッチというレベルです。一番濃いものでもアナルセックスやフィストファックですから、調教SLGに出てくるような、どこかに監禁して縄で縛ってムチやローソクや浣腸という道具を使うといったようなシーンはほとんど出てきませんので、期待しない方がよろしいと思います。
 夜になるとエッチの選択肢が(複数)表示されて、一度選択するとその選択肢は次回には出てきません。最初は『愛撫』『正常位』『フェラチオ』という初歩的なものが表示されて、どの選択肢を選んだかと隠しパラーメータにより、その選択肢の先の選択肢が表示されるようになります。たとえば『フェラチオ』を選択した後に隠しパラメータなどの条件を満たしていれば次の選択肢『パイズリ』が選択できるようになります。
 テキストの長さは普通といったところ、ヒロインは調教されていたという設定ですので、卑語を自らポンポン言ってきます。痴女ですね。着替えるところを見られたりするのは嫌がったりするので、羞恥心が無いわけではありません。CGの構図も大股開きなど非常にエッチぃです。セックスは中出しで、精液が流れ出てきたりして差分の描写もエロかったと思います。
DATA
2004.5上旬先行販売開始 \2,000 CD-R1枚
インストール手動458MB(NTFS) CDレスプレイ可
解像度640×480、セーブスロット:28(サムネイル付き、起動中はセーブ面記憶)
cg mode(CG一覧):27枠、replay mode(シーン回想):27、ending(エンディングチェック):7

メールでお知らせいただいたCD-ROM版のスペック
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声 《九条 円香/ 桜 メメ》ヒロインのみフルボイス
脚本・スクリプト 《だこば壱郎》
画像 《UNI0.5b》
使用スクリプト 《吉里吉里2》
CD-ROM 《1枚》
対応OS 《Windows 98/98SE/Me/2000/XP》
機能
《CG閲覧・シーン回想・音声リピート・既読スキップ文章履歴・文章自動送り》
スペック
《解像度800×600以上・16ビットカラー・PCM音源メモリ128MB以上
  (Windows2000/XPは256MB以上) 》
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プレイ環境

Operating System: Windows XP Home Edition
       Processor: Intel(R) Pentium(R) 4 CPU 2.00GHz
          Memory: 736MB RAM
 DirectX Version: DirectX 9.0
 Display Devices: SiS 650_651_M650_740
  Display Memory: 32.0 MB
   Sound Devices: YAMAHA AC-XG WDM Audio

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