静脈瘤のIVRによる治療
IVRとはinterventional radiologyの略で、血管造影を介した介入治療のことです。肝臓がんに対する肝動脈塞栓療法や心筋梗塞に対する治療など、さまざまな治療に応用されてきました。
さて、肝硬変における静脈瘤に対しても、近年IVRによるさまざまな治療が行われています。
・B-RTO(balloon occluded retrograde
transveneous obliteration;バルーン閉塞下逆行性静脈塞栓術)
胃の静脈瘤は胃腎シャントを通じて左腎静脈と交通している場合が多く、それが排血路となっています。B-RTOは、まずバルーンカテーテルと呼ばれる先にバルーン(風船)がついた特殊な管を大腿静脈か頚静脈から挿入して、左腎静脈を経由し、更に胃腎シャントにバルーンカテーテルの先端を配置します。そこでバルーンをふくらませた後、胃の静脈瘤に対して液状の物質を注入して閉塞させ、静脈瘤を治療するというものです(下図)。
合併症として、腎不全や肺梗塞などに注意が必要です。
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| < B-RTOによる胃静脈瘤の治療 > |
・TIPS(transjugular intrahepatic
portosystemic shunt;経頚静脈的肝内門脈肝静脈短絡術)
TIPSに関しては「腹水の治療」のコーナーで既にお話ししましたので、そちらをご参照下さい。
・PTO(percutaneous transhepatic
obliteration;経皮経肝的塞栓術)
静脈瘤の「その他の検査」のコーナーでPTPについてご説明しましたが、PTOはPTPの手技でカテーテルを選択的に静脈瘤の供血路(左胃静脈や短胃静脈)に進めて、ゼルフォーム等を注入して塞栓術を行うといううものです。
| 次回は静脈瘤の外科手術による治療や薬物療法についてのお話です。 |