聞法(もんぽう)


「在家佛教」創刊号の扉に加藤辨三郎初代理事長は次のように書いていられます。

この頃になって、私はやっと、「聞法」という言葉の重さが、少しわかってきたと思うのであります。時折わたくしは、「もしも、この私が佛法を聞くことがなかったなら・・・・・」と考えてみることが有ります。そして、その度に、私はぞっとする思いがいたすことであります。
むろん、今日の私とても、欠点だらけの人間であります。だが、この私が、もしも仏法というもの聞くことがなかったとしたら、あの折りには、きっと憤怒の鬼となっていたに違いない、又、このときには、たぶん邪慳の奴となっていたではあるまいか、と思い当たることが数知れずあるのであります。それを思うと私は、空恐ろしさにぞっとする思いをするとともに、又、ほっと胸をなでおろすのであります。

いうまでもなく、私どもの立場は、仏教を説くの弘めるのという立場ではなくて、聞かせていただくという立場であります。噛んでふくめるように、佛祖のおしえ、先徳のおこないを説き教えられてそれを私どもの人生行路のともしびとするというのが、仏教徒としての私どもの立場であります。だが、もしもこの私に仏教を聞くという機会がなかったならば、と考えてみますると、自然そこから、有縁無縁の人々のために、正しい佛のおしえを聞く機会を、できるかぎり設けたいと願う心がおこってくるのであります。
ここに、佛教雑誌「在家佛教」を創めて、できるかぎり、ひろく皆さんに読んでいただこうとするのも、またこのような願いからであります。


「在家佛教」は、平成9年1月号を持って、通巻46巻、536号となりました。44年の歳月が過ぎております。そして、この間に多くの読者を得てまいりました。
しかしながら、加藤先生が書かれています様に、より多くのかたがたに読んでいただきたいと思います。皆様のお知りあいの方に本誌を読むようにお勧め下さい。目先のご利益はありませんが、永遠につながるご利益があるのです。

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