Virtual Drummer

TAINACO-2

Profile

Virtual Drummer TAINACO-2は、P-MODELの新しい メンバーとして誕生したCGドラマーです。
TAINACO-2は、P-MODELのステージ上でMIDI信号によって制御され、スクリーン上で華麗な
ドラミングを披露します。モデリングからレンダリングまでは札幌の Oowaku-LABで行われ、その
後ヒラサワによって生命を吹き込まれます。6個のパーカッションを装備し、各パーカッションごと
に3つのカメラアングルが自動的に切り替わります。ここでは、TAINACO-2が作動するまでのプロ
セスなどを公開します。今後TAINACOがバージョンアップされる場合も、ここでレポートします。

TAINACO-2

頭脳 : AMIGA A1200 (CPU:68030 MEMORY:4MB WorkBench3.0)

アプリケーション :ELAN PERFORMER

出力 :DCTV

1st Step

まず始めにTAINACOを作動させるために 試されたのが、Bars & Pipes と SCALAを組み合わせた方法。これは過去 インタラクティブ・ライブ の、架空のソプラノ で、宙に浮いたCGの手を、私の体に装着した「ミブリ」でコントロールした MIDI信号で動かし、バーチャル楽器を演奏させた方法と同じもの。左は Bars & Pipesの画面。0から入ったMIDI信号が1の SCALA TOOLへ流れ込み、 ここでノートナンバーがAREXコマンドへと変換され、SCALAへ送られる。 2はそのパラメーター。各ノートナンバーが、SCALAに仕込まれた手の動き のアニメーション群にアサインされている。一番上のトラックから分岐した パイプが3のディレイTOOLへと流れている。これは手が楽器に当たった 瞬間に発音させるために、MIDI信号を普通に楽器へ送るためのプロセス。 ディレイさせるのは、手が動き出してから楽器に当たるまでのストローク があるため、その分発音は遅くしなければならないから。

右はSCALAの画面。Bars & Pipesから送られたAREXコマンドによって 2にリストアップされているアニメーションが作動する。5は、別のAMIGA のVIDEO TOASTERから送られてくるヴィデオ映像と手のCGを合成する ための、G-LOCK制御コマンドが格納されている。

1st Stepの問題点

まず、既存のP-MODELチームで、AMIGAをライブで使う際の最大の 問題点は、そこにスタッフが何人いようと、AMIGAを操作できるのは ヒラサワ以外一人も居ないということ。このシステムだと、アプリケーション を複数連動させるため、万が一の事故が起った場合、復帰を他人に まかせられない(簡単なんだけどね)。

第二の問題としては、打楽器をたたくという一瞬の出来事では、1/30秒 単位の動作の遅れも、気になるということ。TAINACO-2では、腕の振り下ろし、 振り上げの動作が僅か4フレーム(つまり4/30秒)間の出来事である ため、B & PからSCALAへとコマンドが流れ、それからアニメーションを 起動するという時間のロスさえ大きな問題になる。送られてくるMIDI信号 を前倒しにすれば解決するが、ロールを多用するアップテンポの曲には 向かない。


2nd Step

上の二つの問題をクリアすべく選ばれたのが、あのいにしえの ELAN PERFORMER を使う方法。たしかWORKBENCHが1.3つまり 十年以上?前に登場したELAN PERFORMERは、シンプルかつ機敏。 こんなものいまだに持ってる私もエライが、十年前にこんなもの があるのも不気味。右はELAN PERFORMERの画面。1と2のエリア に各パーカッション、各カメラアングルのTAINACOがアサインされ ている。ちなみにライブの本番中で使用されているのは2のエリア のものだけ。各キーはMIDIのノートナンバーに対応している。3で は、ELANのアニメーションが機敏であるため、多少再生スピードを 落としてあるが、それによって音源とのズレが生じはじめる。 スティックの基本ポジションから打面に当たる瞬間まで、TAINACO-2 では1フレーム表現されているので、 音源とのズレもフレーム単位で気になりはじめる。このズレは A1200に送るMIDI信号を前倒しにすることで解消されている。

2nd Stepの問題点

1:十年前のものだからして、当然AGAに対応していない。しかし、
  フルカラーで出力したいのが人情。この問題はDCTVで解決する。
  ちなみに、私はDCTVのフィルムっぽい色合いがけっこう好きなのだ。

2:なぜか、DPやBrillianceで作ったアニメファイルをELANで再生
  するとフレームの順番がおかしくなる。6フレームのアニメなら
  1-2-3-4-5-6-1-2、と再生される。この十年間まったく気がつか
  なかった。しかし、4フレームアニメという一瞬の出来事では、
  大きな問題になる。フレーム2でスティックが打面に当たるアニメ
  だと、これでは一発の指令で二発叩いてしまう。しかもスティック
  が打面に張り付いた状態でストップする。この場合、アニメーション
  を一旦フレームにバラし、ELAN付属の ANIMsplicerでアニメを組み
  直すと解消する。なぜだ???

3:ELAN PERFORMERをMIDIで動かすには、同時にELAN MIDIを立ちあげ
  る必要があるが、仕事が終って、ELAN MIDIを落とすとシステム
  がクラッシュする。まあWB1.3時代のものだから、しょうがないか。
  本番が終ったらアプリケーションをいちいち終了させずに、豪快
  に電源をぶっちぎるのもまた、AMIGAの醍醐味というもの。

かくして現在TAINACO-2は、2nd Stepの方法で安定作動しています。一時間半
以上に及ぶライブでの連続使用も問題無しです。全国6個所のライブ・ツアー
でも、このシステムそのものが原因でTAINACOが作動しなくなった事はありま
せん。ただし、ELAN PERFORMERも、DCTVも、現在入手困難なしろもので、どち
らかが破損した場合はアウトです。。。。。。。。。。。。。。ADIOS AMIGOS(^_^)/~